デザインはイメージを大きく変える。イメージは戦略を大きく変える。

警察官の制服とディズニーランドのスタッフの制服が違うように、相手(お客様)の業種や年齢、目的よって当然、企業の発信するイメージも違ってきます。
ディズニーランドのマークがSONYのようなマークでは楽しくありませんよね。ディズニーランドとSONYでは、客層が同じでも「目的」が違うからです。
ディズニーランドにはSONYのような信頼性や耐久性と言ったイメージを訴える必要性はありません。そのかわりに「楽しさ」「面白さ」「親近感」を訴える別の目的を持っています。ですから、「ロゴマーク制作」と一言に言ってもいろんなアプローチがあるのです。

例えばゴルフ場のロゴマークを作る、というテーマがあったとします。
従来の年齢層や目的のお客イメージを踏襲する場合は、「威厳のある」「伝統的な」「高級感のある」マークが要求されるでしょう。しかし「他のゴルフ場と差別化を図る」というテーマが与えられた場合、差別化の方向性として「ファミリーが楽しめるゴルフ場」に戦略をシフトしたとしましょう。この場合のロゴマークは当然、「威厳のある」「伝統的な」「高級感のある」ものではなくなります。警察官の堅苦しい制服から、ディズニーランドのスタッフのような楽しい制服に“イメチェン”しなければ戦略は実現しません。

「伝統的で威厳のある」ロゴマークの付いたブレザーを着たスタッフも、ディズニーランドの様な「楽しくてかわいい」ブレザーを着たらどうなるでしょう?
自然に「ファミリーが楽しめるゴルフ場」というコンセプトにあった接客行動になっていくハズです。なぜなら人は、その環境によって行動も影響されるからです。(暗い雰囲気の会社に行ったら自分も暗くなった…なんてことは経験ありませんか?)

ロゴマーク(とそのデザイン)は、それを変えるだけで社内的にも社外的にも大きく影響を与えることのできる「戦略兵器」なのです。