イメージで他社に勝つ3つのポイント
ロゴマーク、ステーショナリーや会社案内、サインなど会社のイメージに関するデザインが、どこまで経営戦略に結びつくのか疑問を持つ人もいると思います。
そこで、デザインによって他社に勝つための具体的方策をお話しします。
1.他社より強い「個性」を演出する
デザインは他社との差別化をイメージによって図ることができ、独自の個性を演出できます。
例えばクルマという同じ商品でも、デザインひとつで他社のユーザーを獲得できる個性を演出できます。
勝つためのライバルを明確に設定することで、デザインによる差別化戦略も明確になります。
この色ならばこの会社(オレンジならau)、この動物ならこの会社(クロネコならヤマト)といった個性は、他社を一歩も二歩もイメージでリードしているのです。
2.他社より「らしく」演出する
デザインは本来のイメージを、より「らしく」みせることが可能です。例えば先程例えにあげたゴルフ場で言えば、高級な方向性にする場合は、全てのデザインイメージを重厚なマークとデザインでトータルコーディネートすれば、「伝統と格式」のある演出をするこ とは簡単です。 逆に「ファミリーが楽しめる」方向性にするには、ファンシーなキャラクターやポップな色使いをベースにトータルコーディネートすることで全く違う演出をすることもできるのです。
「らしい」は「~そう」に置き換えることもできます。
すなわち、「楽しそう」「面白そう」「高級そう」「信頼感がありそう」「高そう」「安そう」「明るそう」etc…。
例えばパッケージデザインも、「らしい」デザインにしないと全く売れません。某ケチャップ会社はこの戦略を間違えてデザインしたたために「らしさ」が失われてしまい、かえって「ケチャップらしく」見えた他社にシェアを奪われるという手痛い失敗を犯しました(その後すぐにデザインを戻したことは言うまでもありません)。
視覚から接するユーザーにとって、より「らしい」イメージ戦略は大変効果的です。
特に飲食業の場合、直感でイメージがわかるデザインでないと、集客に大きく影響を及ぼすこともあります。
また、どんな規模の会社であっても、デザインでイメージを自在に演出できますから、例えば2人しか社員がいない会社でも、数百人いる大企業と同じようなイメージを与えることも可能ですし、逆に有名一流企業であってもデザインひとつで信頼感を失うことも 充分あるのです。
異人種が多いため視覚文化の発達したアメリカ社会では、コミュニケーション手段として、かなりデザインを重要視しているのですが、日本で本当にその重要性を理解して有効に活用している企業はまだ多くはありません。
ですから小さい会社では特に、デザインがもたらすメリットを充分活用すことができるのです。
3.他社より「わかりやすく」演出する
このデザインが氾濫する時代に、簡潔なメッセージは少なくなりつつあります。ですから、他社が複雑でわかりにくいデザインにハマっていたらチャンスです。
なぜならわかりやすい、シンプルなメッセージは、ユーザーにストレートに届くからです。
例えばホームページにしても「他社とは一体何が違うんですか?」「何を言いたいんですか?」わからないものがほとんどです。
デザイナーの表現技術に妨げられて、逆にわかりにくいデザインが横行し、メッセージがストレートに伝わってきません。
他社より「よくわかる」「よく見える」「よく伝わる」ための演出をすることは、デザインの最も重要な役割です。
そしてこれらのデザイン戦略と同時に、社員が一丸となって目標を目指すことで、会社のロゴマークは「錦旗」「日の丸」になるのです。