2-2. 展開デザインにおける“色”の重要性
色の設定をする場合、単に好き嫌いで選ぶのではなく、
それが人や社会、環境にどういう印象や影響を与えるのかを
理解して選択していくことが大切です。
例えばコーポレートカラーを設定する場合、
ロゴマークを製作する時に設定した理念や目標に、
色がきちんとコーディネートされているかがとても大切です。
色は理念や目標といったイメージをサポートする重要な役目があるからです。
同時に、色選びは、ロゴマークを展開する状況も合わせて判断しなければなりません。
例えばロゴマークを、どのようなシチュエーションで、どのような人に、どのように訴求するかを
あらかじめ予想してデザインすることが、展開でザインのポイントとなります。
色の設定において特に重用なのが、パッケージにおけるカラーコントロールです。
パッケージデザインは、他社ブランドとの差別化を図ると同時に、
消費者の色彩心理に逆らわずに効果的にブランド訴求を行う必要があります。
あるいは都市空間におけるサインの場合も、色の持つ役割はとても重用です。
一昔前の、単に目立つだけの色選びでは、企業モラルが問われかねません。
デザイナーには、色彩調和という面からデザインをすることが求められます。
色を決定するにあたっては、
◆色には伝統・文化といった「意味」があること
◆色には人間の心理に与える「効果」があること
を、知っておかねばならないのです。